会議が始まれば、議長ではなくファシリテーターが進行をリードします。
会議で検討すべきコンテンツ(内容)には立ち入らず、プロセスを舵取りすることで、チームが到達できる最高の成果に導きます。
と言っても、ファシリテーターは単なる進行役ではありません。コミュニケーションの場を作り、人と人をつないでチームの力を引き出し、多様な人々の思いをまとめていきます。その場に参加しているメンバーの主体性を育み、優れたコンセンサスを生み出していくのです。
議論が対立に陥った場合は、お互いの主張が正しくかみ合うよう、連結ピンの役割をします。
そして、全員が満足できる答えを見つけるまで、あらゆる知恵を引き出していきます。
そうすることで、問題解決を促進させ、合意の質を高めていくのです。
今までのリーダーは、コンテンツにもプロセスにも強い指導力を発揮していました。
それに対して、ファシリテーターは、コンテンツはメンバーに任せ、プロセスのみにイニシアチブを発揮します。
自分の意見を押し通すのではなく、メンバー一人ひとりがリーダーとなるように育て、多数のリーダーを合意によって束ねていきます。
そのことから「支援(ファシリテーター)型リーダー」と呼ばれています。
ですから、支援型リーダーは組織に一人とは限りません。組織に代表者が支援型リーダーとなってもよく、また代表者とは別に支援型リーダーがいても構いません。
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